成功する秘訣!!後編 TBMGのこの人から学ぶ

  1. オーナー関口 雄二の特集 連載 後編

実家に戻り、研修でニューヨークへ。そこで受けた衝撃を胸に秘め、帰国後に思い切った行動にでる。地元デパートで人気の女性美容部員に声をかけカットを申し出る。断られ続けるもなんとか了解を得て、超ロングの髪をサスーン風のボブに。 それが話題を呼び、床屋さんに女性客が並んだ。そこから関口さんのシンデレラストーリーが始まる。

ニューヨークでイケガミミワさんに感激を受けた

所沢美容室FACEDECOのオーナー関口雄二私が実家の所沢に戻った当時は、まだ「理容セキグチ」のみでした。お客さまはほとんど年配の男性ばかり。そんな時、ニューヨークへ研修に行く機会があったんです。そこで、ヴィダルサスーン・ニューヨークの店長を10年もされていた、イケガミミワさん(現ミワ・アレックスサロン/ジェネラルマネージャー)の仕事ぶりを見学させていただきました。当時のミワさんは、ロンドンの川島文夫さんと双璧をなす方で、その優雅なテクニックに惚れ惚れしました。お客さまも、超一流の女優やトップモデルばかり。 そんな、当時のサスーンのボックスボブに、大きな衝撃を受けたんです。そしてその夜、先生が日本人美容師を20人くらい自宅に招いてホームパーティーを開いてくれたんです。とても気さくな方で、私たちにも話しかけてくれました。でも、夜の9時になったら『明日は朝の6時から予約が入ってるから、お開きにしましょう』って言うわけです。こんな大先生が早朝から出勤することにまた衝撃を受けましてね。『私は先生でなく美容師だから、お客さまがいないと成り立たないの』と言われたんです。

超ロングの女性をボブに変身させ床屋に女性客が殺到

所沢美容室FACEDECOのオーナー関口 雄二そんなニューヨークからカルチャーショックを受けて帰国して、一歩先に出られるようになりました。そして、西武百貨店のメイクコーナーにいた一番素敵な店員さんに、『私にカットさせてください』って声をかけたんです。そしたら、『私は青山の美容室に通ってるから、床屋さんに切られたくない』って断られました。何度もお願いしましたがダメで、ついに家内に助け舟を出したところ、揃えるだけならいいとOKをもらったんです。それでも嬉しくて、一生懸命シャンプーとマッサージをしたら、『私に似合うのはどんなスタイルですか』って聞かれたんです。 そこで、腰まであったロングヘアを、バッサリとボブにしました。そしたら翌日から、その女性のスタイルが所沢で超話題になったんです。『その素敵なヘアはどこでカットしてもらったの?』って聞かれたそうです。それ以来、一軒の床屋にブティックや化粧品売り場の女性店員がズラリと並んだんです。それが、私のシンデレラストーリーの始まりだったんです。客待ちがほとんど女性ばかりになりましたから。

内面と外面の両方をケアするのが本当の美容

所沢美容室FACEDECOのオーナー関口 雄二

それから、美容室としてFACE FOR HAIRをオープンしました。最初は手作りのビラを配ったりして、軌道に乗せるまでスタッフみんなでお店を盛り上げていきました。それ以降、売上げが上がっていき、FACE DECO、FACE DECO Puribe、FACE DECO 主治美 salonをそれぞれオープンしました。この『主治美』とは、主治医のような感覚でお客様に接する美容師を目指そうという発想です。我々は、ヘアやメイクなど外面的な美容に携わる仕事がメインですが、内面から美を提供できるように心がけているんです。 例えば、家族にアトピーやアレルギー症の人がいる、あるいは最近風邪気味なんですというお話が出た時、一人ひとりためになる情報を提供できるサロンにしたいんですね。それが、お客さまにとって「予期せぬいいこと」だと考えています。美容とは内面と外面の両方をケアしないと美しくなれないんです。そんな考えをモットーに、これからもグローバルな視野でサロンを展開していきたいです。
(おわり)

引用TBMG Vol.71 後編